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ひび割れた壷の話

中国の老婆は二つのつぼを持っていました。
それぞれひもでつながっており、彼女はそのひもを首に下げて水を運ぶのでした。

一つの壷にはひびが入っていました。もう一つの壷は完全で、いつもその壷一杯に水を運んでいました。
そのひび割れた壷は、川辺から家までの間水がこぼれ、家に着いた時に水は半分しかありませんでした。

この2年の間、毎日そのひび割れた壷は半分の水しか家に運べない事が恥ずかしく、とても惨めに思っていました。完全な壷は1滴の水もこぼさずに運べる事をとても誇っていました。


丸2年の間、惨めな脱落者と思っているひび割れた壷が、ある日その老婆に話しかけました。
「私は自分が惨めで、恥ずかしくてならないのです。このひび割れのせいで、半分の水しか家に運べないんですもの。」

その老婆は微笑んで言いました。
「えっ? 貴方の方には花が沢山咲いているけれど、完全な壷の方には一輪も花がない事を気づかなかったの?

私は貴方の事を知っているから、貴方の方にだけ花の種をまいたのよ。そして、川辺から家までの道のり、貴方は毎日その花達に水をまいていたのよ。」

「この2年の間、その花を摘み、私の食卓に飾っていたのよ。貴方のひび割れがなかったら、家を花のいいにおいで満たす事などできなかったのよ。」


私達はそれぞれユニークさを持っています。
ひび割れのこぼれた水から、楽しさと素晴らしい贈り物を得られる事もできるのです。

今ちょっと立ち止まり、一人一人の素晴らしい所に目を止めてみてください。

全てのひび割れを持っている友へ、そしてひび割れを持っている者から、ひび割れを持っている者へ。
素晴らしい花のにおいをかぐ事を忘れずに、素敵な一日を過ごして下さい。」





この詩を友達が読んでくれました。
by chiekol | 2005-10-30 08:07 | 家族


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